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2010/05/25 07:56
内分泌・代謝・栄養疾患
《生理学》
●尿細管での仕事は『HCO3を間質へ(、Hを尿へ)』。
⇒近位尿細管…尿管(Na/H, CA)、細胞(CA)、間質(Na-HCO3)。
遠位尿細管…尿管(K/H, H-ATPase)、細胞(CA)、間質(Cl/HCO3)。
●アルドステロンの作用…主細胞(尿管Na取り込み、間質Na/K亢進)、介在細胞(H-ATPase亢進)
●ステロイドホルモンの合成
⇒@ACTHの作用により, 副腎皮質のLDL受容体でCholを取り込み, CYP11A1 (律速段階)でプレグネノロンに変換する.
A代謝図は縦3列で, 左側から電解質コルチコイド(コルチコステロン…球状層)・糖質コルチコイド(コルチゾール…束状層)・副腎アンドロゲン(デヒドロエピアンドロステロン(DHEA), アンドロステンジオン…網状層)の合成経路で, 17α-OHlase, 17,20-lyaseに触媒される。
B代謝図は横4列で, 上から順に3β-HSDU(3β-hydroxysteroid dehydrogenaseU), 21-OHlase, 11β-OHlaseに触媒される.
C中間物質として重要なもの…コルチコステロンの手前の11-deoxycorticosterone(DOC), (21-OHlase欠損症の新生児マススクリーニングに用いる)コルチゾールの2つ手前の17-OH progesteron.
●ステロイドホルモンの分解
⇒@コルチゾール→肝の11β-hydroxysteroid dehydrogenase(11β-HSD)によりコルチゾン→グルクロン酸抱合され17-OHCS→尿中排泄. (コルチゾールと1つ前の11-deoxy cortisolが直接17-OHCSになる経路あり.)
Aアルドステロン→肝でグルクロン酸抱合されテトラヒドロ体→尿中排泄.
B副腎アンドロゲン(17-KS)→17-KS構造を失わずに肝臓で代謝→17-KSとして尿中排泄(男性では2/3が副腎由来、1/3が精巣由来).
《鑑別など》
●原発性アルドステロン症と鑑別すべき疾患⇒d63
●各疾患のレニンーアルドステロン系の変化⇒d63
●内分泌疾患でやせが見られるもの⇒d65
《その他》
●経口避妊薬はATU↑させ、アルドステロン↑となる続発性アルドステロン症である。
《各論》
《副腎》
【Bartter症候群】e56
●Na-K-2Cl(NKCC2)・Kチャネル(ROMK)・Clチャネル(CLCNKB)異常により、Na↓・Cl↓となりRAA系↑となるが、PG↑により血圧正常となる疾患。
●治療には、K保持性利尿薬(スピロノラクトン、トリアムテレンなど)。
●低K血症ではECGでU波出現。
【偽性Barter症候群】d62
●慢性下痢・嘔吐、または下剤や利尿薬の過剰投与(やせる目的で乱用など)にてBartter症候群と同様の症状を示す疾患。
●低K血症ではECGでU波出現。
【Gitleman症候群】e56
●遠位尿細管(接合部or 曲部)Na-Cl共輸送体(NCCT)異常→Na↓→Mg↓、尿Ca↓。
●血圧正常。
●Bartter症候群ではMg正常、尿Ca↑。
●Na-Cl共輸送体(NCCT)はチアジド系利尿薬の作用部位。チアジド系利尿薬の作用にMg↓、Ca再吸収促進による尿Ca↓がある。
●「アルコール多飲によるMg再吸収低下」により、PTH分泌が抑制されCa↓、腎からのK排泄増加でK↓。
●Bartter症候群と異なり、発症年齢は成人が多い。
【偽性アルドステロン症】d62
●狭義には甘草誘発性偽性アルドステロン症を指す。
●Liddle症候群では遠位尿細管Na/K亢進で、Na↑、K↓、高血圧となり、RAA系は抑制される。
〔アルドステロン症の総合問題〕
●本態性高血圧では、血漿レニン活性は様々で、加齢により低値となる。
[副腎皮質機能低下症…副腎皮質からステロイド分泌が低下した状態]
●副腎皮質の機能低下を見たら、原発性(副腎性)、下垂体性、視床下部性を鑑別する。
【Addison病】d65
●両側副腎の後天性慢性的病変による、副腎皮質ホルモンの分泌低下。
●コルチゾールはADH分泌に抑制的に作用している。
●著しい低Na血症では意識障害をきたす。
●ブドウ糖液は低Na輸液である。
●Schmidt症候群とは、橋本病と特発性Addison病を合併した疾患。
●女性の恥毛、腋毛は副腎アンドロゲンのみに依存する。
●感冒を契機に副腎不全が顕在化することがある。
【二次性副腎皮質機能低下症:secondary adrenocortical insufficiency】d66
【急性副腎不全(副腎クリーゼ):adrenal crisis】d66
●両側副腎の急激な機能低下による、ショックを主体とする重篤な病態。
●糖質ステロイドは腸管でのCa吸収を抑制するので、急性副腎不全ではCa↑となる。
●Waterhouse-Friderichsen症候群とは、髄膜炎菌による菌血症に続発する出血性急性副腎不全である⇒j138。
●低血圧を呈する重症疾患患者では常に本症の可能性を考えておく。
●発熱、悪心・嘔吐、hypovolemic shock。
●ステロイド離脱時や感染などを契機に、副腎クリーゼを発症する。
●重症疾患や慢性疾患で見られるlow T3症候群が見られることがある。(rT3への変換比率が高まりT3は低値を示す病態で、代謝を減らすための適応と考えられる。)
【CAH先天性副腎皮質過形成:congenital adrenal phyperplasia】d67
●副腎皮質ステロイド合成酵素の遺伝子異常。
●CAHの90%が21-hydroxylase欠損症(←塩類喪失型と単純男性型がある)。
●糖質コルチコイド系…コルチゾール←11-deoxyコルチゾール←17-OHプロゲステロン(21-hydroxylase欠損症の新生児マススクリーニング)←17-OHプレグネノロン。
●鉱質コルチコイド系…コルチコステロン←DOC(デオキシコルチコステロン)←プロゲステロン←プレグネノロン。
●17α-hydroxylase欠損症では鉱質コルチコイドから糖質コルチコイドや性ステロイドに変換されずに、DOC↑となる。
●新生児で性別不明の外性器を診た場合、CAHだけは緊急を要する疾患であることを認識する。
●新生児の哺乳力低下や嘔吐は重要な所見。
●11β-hydroxylase欠損症ではDOC貯留で高血圧を示すが、21-hydroxylase欠損症では浮腫・高血圧は認めない。
●11β-hydroxylase欠損症、17α-hydroxylase欠損症では、DOC↑、レニン↓、アルドステロン↓。
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